人による目視・触感検査から、
検査自動化で精度向上と生産効率化を実現

大森クローム工業株式会社様

工業用クロムめっき加工品の製造をしている大森クローム工業様では、
従来の目視・触感検査による不適合品の検出精度の向上には限界があったため、
検品工程の自動化を検討し、AI外観検査システムの導入をされました。

この取り組みは、2021年3月に東京都及び(公財)東京都中小企業振興公社の「5Gによる工場のスマート化モデル事業」として採択されました。

  • 目的
    クロムめっき加工品の最終検査工程である目視や触感検査工程の自動化。
    不適合品の見逃し低減と生産性向上を図るため、
    外観検査システムを導入し、メッキ不良、キズや打痕などの不良検出を行う。
  • 課題
    検査対象物は、刻印などの製品として必要な表面加工が随所に施されており、
    ルールベース方式の画像検査では不良検出が困難。
    また、画像検査を初めて導入するため、検査に必要な条件設定の進め方や装置構成の知見がなかった。
  • ご提案
    検査方法から装置製作までトータルでご提案。
    ・傾斜が異なる光沢面の外周検査方法(複数カメラ、複数装置による検査構成)。
    ・AI外観検査ソフトウェアの選定。
    ・5G通信仕様に合わせた検査用ネットワークと通信プロトコル選定。
    合計2台のオフライン検査装置を納品。
  • 効果・目標
    めっき後の外観検査の精度向上と時間短縮。

AI外観検査システムの概要

装置1(写真:左)では、2台のカメラを用いて、検査対象物を回転させて側面と天面の検査。
装置2(写真:右)では、2台のカメラを用いて、検査対象物を回転させて内傾斜面と外傾斜面の検査。
それぞれ、人手で検査対象物を装置にセットして検査をしています。

装置1内部(カメラ1:側面検査 カメラ2:天面検査装置1内部(カメラ1:側面検査 カメラ2:天面検査)
装置2内部(カメラ3:内傾斜検査 カメラ4:外傾斜検査)装置2内部(カメラ3:内傾斜検査 カメラ4:外傾斜検査)
検査装置の外観(左側:装置1、右側:装置2)
検査装置の外観
(左側:装置1、右側:装置2)
判定結果表示画面
判定結果表示画面

大森クローム工業株式会社
専務取締役 製造責任者 及川様 からのコメント

表面処理モノづくりの現場で外観検査においては、人による目視や触感検査が主体となっています。
生産性向上を図るためには、人的作業から機械的作業へ変革する必要がありました。

クロムめっきは撮像が難しい光沢面のある外観や凹凸の深い形状をしており、光源によって色合いに変化がありました。
多数の検査機器メーカーに撮像出来ないと断られていた状況下で、シーシーエス様に前向きに取り組んで頂き、
撮像方法を決め、AIも選定して頂きました。

良品と不良品の合否だけでなく、【傷・打痕・さび・シミ】の不良品内容まで認識し、判定しております。
現在は、めっき後の外観検査の精度向上と時間短縮が出来ました。ありがとうございました。
今後はAIモデル数を増やし、全ての外観検査を自動化し生産性の向上に取り組んでいきたいと思います。

AIによる自動外観検査の導入をサポート

シーシーエスでは、AIの判定能力を高めるために光学系・関連機器の選定、撮像条件の調整、
画像取得、複数のソフトウェアでの検証など、AI外観検査を導入するためのサポートします。

また、目視検査の効率向上から、検査自動化、AI外観検査の生産ラインへ向けたご提案、装置製作まで、
目的に沿った最適なソリューションを、段階的にご提案することも可能です。
目視検査・外観検査に関するノウハウがございますので、
「何からすればいいのかわからない!」という方も、お気軽にお問合せください。

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