近赤外で、細かく広く見たい!を解決する最新の方法
(2024年10月)
最近では、可視光以外の光を活用した検査が一般的になってきました。
その中でも、近赤外の領域では検査革命というべき大きな可能性が出てきています。
今回は、より細かく、視野を広く検査したいという課題を解決する最新の方法をご紹介します。
登場人物
- ライティングコンサルタント Aくん・・・数多くの難案件をライティング技術で解決に導く、期待のコンサルタント
- 営業マン Bくん・・・元気とやる気だけが取り柄のシーシーエスのムードメーカー的営業マン
- F主任・・・半導体の製造装置で検査工程の改善を進める担当者
今日はお客様が相談したいテーマがあるということでご来社される予定です。
Aくん
「ようやく秋らしくなってきて、いい季節になってきたなぁ~。」
営業 Bくん
「いよいよ食欲の秋だな! 食べたいものだらけで、大忙しだよ!」
Aくん
「お前は年中、食欲あるだろ!」
営業 Bくん
「そんなことないぞ。夏場は焼き芋も5個くらいで満腹になったけど、
この季節になれば、10個でもペロッといけるからな!」
Aくん
「真夏に焼き芋の発想がなかったわ...。」
営業 Bくん
「ふっふっふ、冷やし焼き芋をご存じないとは...。」
ピンポーン...。
F主任
「ごめんくださーーい!」
Aくん
「あ!お客様がいらっしゃったぞ!」
営業 Bくん
「F主任、ようこそ!さあ、こちらの実験室へ!」
F主任
「やあ、Bくん。またちょっと大きくなった気がするね。」
営業 Bくん
「またまた~!食欲の秋は、これからですよ~!
ところで、今日はどんなご相談でしょう?」
F主任
「事前に送付したワークサンプルは届いているかな?」
営業 Bくん
「はいっ、こちらのウエハーですね。」
F主任
「そうそう。表面から見るとわからないんだけど、内部にはパターンが施されていてね。
今回はこのパターン検査をしたいんだ。」
Aくん
「承知しました。今回はどれくらい小さなものまで観察する必要がありますか?」
F主任
「出来るだけ細かく見たいけど、今回は0.1mmを最小検出サイズに考えてるんだ。
それ以上細かいものまで見ようとすると、視野が小さくなって、
1枚検査するのに何ショットも撮ることになるからね。」
Aくん
「ウエハー内部に光を透過させるために、
近赤外領域を観察できる特殊なカメラとレンズもご用意しています。」
F主任
「これ、前に試したときは、0.1mmを観察しようとしたら確保したい視野に全然合わなくて、
うまくいかなかったよねー。」
Aくん
「そうでしたね。前回から周辺機器もバージョンアップしていますので、
良い結果をお見せできると思いますよ!ではセッティングしますね。」
ゴソゴソゴソ...。
Aくん
「はい。お待たせいたしました!」
F主任
「お、バックライトで裏面からウエハーを透過させてパターンを見るって方法は変わらないんだね。」
Aくん
「では、照明の電源を入れますね」」
パチッ!
F主任
「おおー、パターンがしっかり見えてる!今回は、どういう条件だったの?」
Aくん
「はい、まずは、こちらのフラット照明、照射波長が1200nmで
ウエハー内部を透過するのに最適な波長になっています。」
F主任
「なるほど、社内検証の時は1000nm以下の赤外照明だったかも。
それに、同じ個所を観察する場合でも、もっと視野が小さかった気がするよ。」
Aくん
「はい。今回使用したカメラは、以前のものと比べて画素数が格段にアップした
500万画素クラスですので、分解能25μmで0.1mmのものを
数画素で見えるように設定したとしても視野はおよそ50mm確保できます。」
F主任
「それはすごい!
これだけハッキリ見えて、そこまで大きな視野を確保できるなら、言うことなしだよ!」
Aくん
「ありがとうございます!今回はレンズも近赤外に対応した特殊レンズを使用し、
照明・カメラ・レンズで最適化を図って、見え方を大幅に改善しています。」
F主任
「いやぁ、光学系の機器も日々進化しているんだねー。
昔はうまくいかなかった実験が、最新の機器や手法で解決するケースは他にもありそうだね!」
Aくん
「そうですね。今回は実験室に配備されたばかりの最新の500万画素クラスの近赤外カメラを
活用して視野を大きく確保した上で、より詳細を観察することができました。
今回のように検査範囲は広く取りたいけど画像も粗くしたくない、という時はぜひご相談ください。」
F主任
「ありがとう!ぜひともそうさせてもらうよ。」
営業 Bくん
「今度のEXPO横浜では、いろんな波長を活用した最新のソリューション展示と
セミナーを予定してるんですよ。是非、見に来ていただいて、
ついでに、中華街でおいしいものを食べにいきませんか?」
Aくん
「あー!いいね。小籠包の美味しいお店知ってるし、食欲の秋だからね~。」
■近赤外(SWIR)を活用した検査事例
SWIRの波長領域は、シリコンを通過するため、パターンの観察や、異物検査が可能です。
シーシーエスでは、照明・カメラ・レンズを使ってお客様にワークテストをしていただける
テスティングルームを全国13カ所に設置しています。利用可能な機材などはお問合せください。
撮像事例:シリコンウエハーの検査
12月4日(水)・5日(木)・6日(金)に横浜で開催する
「シーシーエス マシンビジョンソリューションEXPO 2024 in 横浜」では
今回のような波長を使った最新検査事例の展示や、セミナーにご参加いただけます。
●展示「波長ソリューションエリア」
・白色LED照明+カラーカメラによる色差判別ソリューション
・SWIRを活用した最新の検査事例 超高出力赤外光源
・深紫外~近紫外を活用した検査ソリューション
・ハイパースペクトルイメージング検査
・マルチバンド照明による画像評価システム など
●セミナー 「SWIR・深紫外を活用した外観検査ソリューションのご紹介」12/6(金) 10:30~11:30
可視光照明では困難だったワーク特長の可視化を実現する、赤外照明や紫外照明の活用事例をご紹介します。
1000nmまでの波長では難しかった、近赤外照明による透過検査や、深紫外~近紫外照明による透明体の可視化、
複数の赤外波長を組み合わせ、光学系を最適化して材質を分類する事例などをご紹介します。
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