カラーカメラで複数検査の画像を1度に取得!
省スペース検査システム

(2022年5月)

検査項目が複数ある場合、1つのライティングではすべての検査に適した画像が得られず、

検査ステージを分けて、それぞれに適した撮像環境を作らなければならない。というケースがあります。

新規製作の装置や、スペース面で余裕のある製造ラインへ導入する場合はまだいいのですが、

限られたスペースの中で複数項目の検査を行なうとなると、お手上げということも多いです。

 

そんな状況を打破できる、とっておきの方法を今回はお届けします。

登場人物

  • ライティングコンサルタント Aくん・・・数多くの難案件をライティング技術で解決に導く、期待のコンサルタント
  • 営業マン Bくん・・・若さと元気とやる気だけが取り柄のシーシーエスのムードメーカー的営業マン
  • N係長・・・パッケージ製造メーカーのお得意様

今日はお客様がきわめて困難なお願いがあるということでご来社される予定です。

Aくん

「この季節は窓を開けると気持ちいい風が入ってくるし、ほんと過ごしやすいなぁー。」

 

営業 Bくん

「ほんと最近はリモートでの打ち合わせも増えて、いつでもどこでも仕事できるから、

 天気のいい日は外に出てKBRKしてるよ。」

 

Aくん

「KBRKってなんだよ!?」

 

営業 Bくん

「”こかげの ベンチで リモート 会議”ってことだよ!」

 

Aくん

「変な呼び方するなよ…。

 まぁ、確かにネット環境さえ確立できれば場所を選ばず出来るもんなぁ。

 実験はさすがに屋外では出来ないから、お前がうらやましいよ。」

 

営業 Bくん

「こないだは外でリモート会議してたら、にわか雨でPC濡れて焦ったけどね。」

 

Aくん

「天気が怪しいときは、せめて軒下でやってくれ!」

ピンポーン!!

 

N係長

「ごめんくださ~い!!」

 

営業 Bくん

「あ、N係長、ようこそいらっしゃいませ!!

 今日は、難しい課題があると聞いて、めちゃ構えているんですが、一体何なんです??」

 

N係長

「実はね、この組み立て前の紙箱の外形と表面の印刷柄の検査を、

 今の製造ラインに追加することになったんだけど、

 そんな検査を当初想定していなくて、検査ステージを設ける余裕がほとんどないんだ。」

 

Aくん

「どれくらいのスペースがあるんですか?」

 

N係長

「そうだなぁ~。ラインの搬送方向に150ミリメートル幅くらいがいいところかな。」

 

営業 Bくん

「うわぁ。それは頑張っても1ステージしか構成できないですね~。」

 

Aくん

「この型抜きされた組み立て前の紙箱の外形不良と、印刷柄の検査ですよね?」

 

N係長

「そうなんだ。

 1つずつステージを分けて検査するならどうにかなりそうだけど

 これを限られたスペースの中で全部できないかなと思って相談しに来たんだ。」

 

Aくん

「外形不良の検査と、印刷柄の検査ではライティングの方法はガラリと変わってしまいますね。」

 

営業 Bくん

「ちょうどいい絶妙な位置に照明1台を設置してどうにかならないか?」

 

Aくん

「いや、この場合、印刷柄が明瞭に見えるように拡散反射光を捉えるライティングだと、

 外形の観察にはノイズとなってエッジが安定しなくなるし

 照明1台で何とかしようとすると中途半端な検査しかできない検査装置になってしまうよ。」

 

N係長

「やっぱり、この限られた条件で検査するのは厳しいか...。」

 

Aくん

「まあ、待ってください。あきらめるのはまだ早いですよ!」

 

営業 Bくん

「ま、まさか、あの秘密兵器を使うのか!?」

 

N係長

「え?秘密兵器って一体何なの??」

 

Aくん

「まあ、楽しみにお待ちください。

 ちょっとセッティングするのにお時間くださいね。」

 

ゴソゴソゴソゴソ...。

 

Aくん

「はい、お待たせいたしました!

 これが2つの検査を同時に撮像できる、とっておきのシステムです!!」

 

営業 Bくん

「出たぁーーー!これは最新のSTPPシステム!!」

 

N係長

「あれ?照明は2台設置してあるけど、カメラは1台しか見当たらないぞ!?」

 

Aくん

「はい。このシステムは2つの照明を高速点灯切換えしながら、

 1台のカラーラインスキャンカメラで同時に2つの異なる画像を取得できるシステムなんです!」

 

N係長

「え!?ということは印刷柄の検査と、外形検査に適した2つの画像が一度に得られるってこと?」

 

Aくん

「おっしゃる通りです!

 これなら1台のカメラで構成できるので、狭く限られたスペースでも問題ありません!」

 

N係長

「にわかに信じがたいけど、それが本当ならすごいね!」

 

営業 Bくん

「 早速動かしてみましょう!STPPシステムの実力をご覧ください!」

 

シュイーーーーン、パッパッ!

 

N係長

「こ、これはすごい!!!

 本当に印刷柄と外形、2つの異なる画像が1回の撮像で取得できている!!」

 

Aくん

「このシステムは複数メーカーのカラーラインスキャンカメラに対応していますので

 使い慣れたメーカーのカメラで構成することも可能です。」

 

N係長

「いや、ほんと驚いた。今回ばかりは無理かなと半ば諦めかけていたけど、相談してよかったよ!!

 ところで、STPPってどういう意味なの?」

 

営業 Bくん

「それはもちろん、

 “ ステージひとつで ピカ ピカ光る ” に決まってるじゃないですかぁ~!」

 

N係長

「うわー!なんだよそのネーミング(笑)」

 

Aくん

「おいおい。B、なに勝手な事を言ってんだ~!!

 N係長、ほんとは saving time and plural processes

 (時間とプロセスを短縮する)という意味のSTPPですから! ご安心ください!!」

 


おわり

STPPシステムのご紹介

カラーカメラで複数検査の画像を1度に取得できます。(モノクロカメラも対応可能)
高速化/精度向上/コスト削減/省スペース化
  • ◆ 複数ステージが必要な撮像構成を1ステージで実現
  • ◆ 複数の照明構成で撮像した画像を同時に取得
  • ◆ 照明の明るさを個別に制御可能

撮像事例:デザインシートの印刷柄と外観形状検査
ソリューション愛(AI)TMの構成例 画像

システム構成例(カラーカメラ)

システム構成例(カラーカメラ)図

照明ラインアップ例

照明ラインアップ例


本製品は、シーシーエスのテスティングルーム(実験室)で、
ライティングコンサルタントにご相談いただきながらお試しいただくことが可能です。

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