スペースの制約に柔軟に対応。
大型の光沢ワークを均一照射するアイデア

(2022年3月)

光沢のあるワークの検査は、照明の位置関係とサイズが非常に重要です。

小さなワークなら、そのような照明構成を組むのは難しくありませんが、

検査対象のワークが大きいと、照明のサイズが大きくなるので、

スペース的に厳しくなって、導入を躊躇される事が多いのではないでしょうか。

 

実はそんな時に、とっておきの観察方法があります。

今回はそんな実例をいつもの名コンビが紹介します。

登場人物

  • ライティングコンサルタント Aくん・・・数多くの難案件をライティング技術で解決に導く、期待のコンサルタント
  • 営業マン Bくん・・・若さと元気とやる気だけが取り柄のシーシーエスのムードメーカー的営業マン
  • E係長・・・自動車部品メーカーのお得意様

本日の実験で使用するワークがお客様から届き、ロビーが騒がしくなっているようです。

Aくん

「うわ!なんだ!? この大量の金属のカタマリは??」

 

営業 Bくん

「おお!ちょうどよかった!これ、午後からの来社実験で使うワークなんだけど、

 実験室に運び込むの手伝ってくれ!」

 

Aくん

「あー、わるいけど、今から打ち合わせなんだ。

 ん?今日は、エレベータが点検中で使えないぞ。」

 

営業 Bくん

「なにーっ!? ということは、

 この重い金属のカタマリを5階まで階段で運ぶのか~!?」

 

Aくん

「これは腰を痛めそうだな~。でも、なんとか1人で頑張れ!」

 

営業 Bくん

「うおー!!これは何の罰ゲームだぁ!!」

お昼を過ぎて…。  ピンポーン!

 

E係長

「ごめんくださ~い!」

 

Aくん

「あ、お客様がいらっしゃったぞ!」

 

営業 Bくん

「お出迎えをお願い! こ、腰がいうこときかないんだ...。」

 

Aくん

「おー、...。よし!あとはこっちに任せてくれ!」

 

E係長

「やあ、Aさん、今日はよろしく。

 たくさんのワークが届いたと思うけど、重かったでしょ?」

 

Aくん

「いらっしゃいませ。 ワークが大きくてびっくりしましたが、

 何とか実験室に運び入れて準備しています。こちらの部屋にどうぞ!」

 

営業 Bくん

「いらっしゃいませ! 重くて、すごく苦労しましたが、準備万端です!」

 

Aくん

「ところで、こちらのワークの何を検査するのでしょうか?」

 

E係長

「実はね、この金属部品の外周部に塗布するシール材の検査を検討してるんだけど、

 バー照明で試したら、塗布面の反射率が高くて、

 しかもシール材が黒いので、全体をキレイに写せなくて困っているんだよ。」

 

Aくん

「ワークのサイズが大きい上に、シール材が塗布される面はピカピカなので厄介ですね。」

 

E係長

「そうなんだ。だから、一部分は背景の金属が光って、

 シール材との違いがよくわかるんだけど、全体となると、なかなか厳しくて...。」

 

営業 Bくん

「E係長、これはやはり、ワーク全部を取り囲むような、

 かまくらみたいな巨大ドームが必要ですね!それで一発解決です!」

 

E係長

「いや、さすがにそれはキツイな。

 搬送のためのロボットもあるので、ワークを取り囲むことは出来ないんだよ。」

 

営業 Bくん

「ならば、この大きなフラット照明でいかがですか?発光面サイズ500mmもありますよ!」

 

E係長

「う~ん。やっぱりこのサイズでもワーク全体を光らせるには少し足りないね。

 それに、カメラを傾けないと光源の写り込んでる位置が視野の端に偏っちゃうね。」

 

営業 Bくん

「ダメかぁ~。これは万事休すかなー。。」

 

Aくん

「いやいや、まだ出来ることはありますよ!実はカメラの覗き穴をあけた

 フラット照明の標準品は300mmまでですが、これよりも大きな発光面で製作可能です!」

 

E係長

「おー、そんなことも出来るの?

 実はこのワーク、出来れば2台のカメラを上部に設置して、左右分けて同時に撮像したいんだけど。」

 

Aくん

「まかせてください。カメラの覗き穴を複数あけたタイプも製作可能です。」

 

E係長

「それはよかった!

 でも、今試せる照明がないんだったら、いきなり作ってうまくいくか心配だなぁ。」

 

Aくん

「それも、お任せください!小さな発光面のフラット照明の設置位置を変えて

 実際にどれだけの発光面サイズを用意すればワーク全体を網羅できるかをこれから検証しますので!」

 

E係長

「おお!それは心強い!!」

 

ゴソゴソゴソゴソ...。

 

Aくん

「はい。お待たせしました! 照明配置を変えて検証した結果、

 発光面サイズは900mm×700mmが必要ですね。」

E係長

「素晴らしい!しかもカメラの覗き穴位置も考慮して検討してくれるとは!

 これで安心して特注の穴あきフラット照明を依頼できるよ!」

 

Aくん

「こちらの照明は大型ワークの部品組付け有無とか穴位置の検査とか、

 汎用的に活用いただける照明ですので、ぜひ他の案件に関してもお気軽にご相談ください!!」

 

E係長

「あれ?ところで、Bくん、急に寝転んで、何してるの?」

 

営業 Bくん

「E係長、手始めにこの私をフラット照明の穴あきタイプで観察してみてください!!

 重いワークを運んで、腰が痛んでるのが分かると思いますよ!」

 

E係長Aくん

「それは、頑張ったアピールなのかな~(笑)」 


おわり

フラット照明 穴あきタイプ TH2-CRシリーズのご紹介

発光面にカメラ窓があるフラット照明です。
同軸照明やドーム照明と比べて発光面が広く、広範囲に高均一照射が可能です。

■大型化、複数のカメラ窓の特注製作に対応

例:500mm×500mm サイズ(カメラ窓 3つ)

500mm×500mm サイズ(カメラ窓 3つ)

発光面サイズやカメラ窓の数・形状の変更などの特注製作が可能です。


本製品は、シーシーエスのテスティングルーム(実験室)で、
ライティングコンサルタントにご相談いただきながらお試しいただくことが可能です。
ぜひ、下記フォームよりお問い合わせください。

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