現場あるある/振動でブレてしまう画像を解決する裏ワザ
(2022年1月)
マシンビジョン検査では、撮像画像の質が成否を分けます。
ゆっくりと安定して搬送される部品の検査なら苦労しませんが、
パーツフィーダーやプレス機の近くでの検査となると、そう簡単にはいきません。
今回は多くの担当者が頭を抱える問題を、いつもの2人がズバッと解決していきます。
登場人物
- ライティングコンサルタント Aくん・・・数多くの難案件をライティング技術で解決に導く、期待のコンサルタント
- 営業マン Bくん・・・若さと元気とやる気だけが取り柄のシーシーエスのムードメーカー的営業マン
- K係長・・・シーシーエスの製品をよく使っていただいている金属加工部品メーカーのお得意様
今日はお客様のお困り事を解決するため、現場にやってきたAくんとBくん。
さて、今回はどんな展開が2人を待ち受けているのでしょうか?
Aくん
「うわ、小雪がちらついてきたな~。
ここまで寒いと外に出るのも億劫になるよなぁ。って、汗かいてるのか!?」
営業 Bくん
「俺はいつでも新陳代謝が抜群だからな!常に燃えてるんだよ!」
Aくん
「いやいや、お正月にお餅食べ過ぎて、単に容積と熱量が大きくなっただけだろ!
来週、健康診断だろ?ちょっとはお腹周り気にしたほうがいいぞ。」
営業 Bくん
「大丈夫!大丈夫! あ、ほら!やっと現場に到着だ!!
ごめんくださーい!!」
K係長
「あ、Aくん、Bくん、ようこそ! 早速現場で見てほしいものがあるんだ。」
ガシャン、ガシャン、ガシャン
営業 Bくん
「うわあ、すごいな!プレス機がいたるところで動いているぞ!!」
K係長
「まあ、加工部品を作るのに、この工程は欠かせないからね。
ちょっと騒がしいけど、我慢してね。このプレス成型機の横で検査をしているんだ。」
Aくん
「画像を見る限り、結構キレイに撮れていますね。どこが問題なんですか?」
K係長
「実はね、数十枚に一枚ほどブレブレの画像が撮像されてNGを吐き出すんだ。」
営業 Bくん
「カメラはちゃんと固定されていて、ワークも決まった間隔で流れてきてるのにおかしいなぁ?」
ガシャン、ガシャン、ガシャン
Aくん
「K係長! いま撮像された画像、見せていただけますか?」
K係長
「これだけど...。あっ!ブレブレ画像でNGになってる!!」
Aくん
「やっぱり!!わかりましたよ! 原因はこのプレス機です!
プレスの装置振動をカメラが拾ってしまってるんですよ。」
K係長
「そうか!! プレスのタイミングが重なった際にNG画像が出てるのかー。」
営業 Bくん
「でも、待てよ?この問題解決しようにも、プレス機停止する訳にもいかないし、
検査ステージもここから動かせなさそうだし、これは万事休すか!!!」
Aくん
「いや、諦めるのはまだ早いぞ。
K係長、試しにこのカメラと照明を用いて、検査ステージの隣で実験してもいいですか?」
K係長
「それは構わないけど、そんなすぐ近くじゃ振動をモロに拾うし、
同じ結果になるような気がするけど。」
ゴソゴソゴソ・・・・。
Aくん
「はい!お待たせしました!!」
K係長
「見た目は隣で使ってるリング照明によく似てるけど、これで何か変わるの??」
Aくん
「では、光らせますね。」
パパパパパパパッ!!!!
K係長
「うわ、これは何だ!? ストロボ照明か!?」
Aくん
「はい。これは瞬間的に大光量で光らせることが出来るパワーフラッシュ照明PFシリーズです。
カメラの露光時間は現状と同じ設定にして、シャッタータイミングと同期させているのですが、
こちらの画像をご覧ください。」
ガシャン、ガシャン、ガシャン
Aくん
「今です!!」
K係長
「どうかな? おー、ブレてない!!どの画像もキレイに撮れてる!!」
Aくん
「カメラの露光時間がどんなに長くても、光っている時間は一瞬なので、
例えタイミング悪くカメラが振動しても、対象物をブレずに捉えられるのです。」
K係長
「まさか、ストロボ照明でそんなことが出来るなんて!
ただ単に明るさをアップさせるだけの手段だと思っていたよ!!」
Aくん
「ちなみに発光時間は最小1μ秒から設定可能です。
発光時間を短くできる上に、大光量が得られるので、レンズの絞りを絞って
被写界深度を深く設定できるので、左右の振動だけでなく上下振動にも強いんですよ!」
K係長
「これはすごいな!うちみたいに振動だらけの環境にはもってこいだね!」
Aくん
「まあ、照明の工夫で装置の振動と上手に付き合うことが大切ですね♪」
K係長
「今回はほんとに助かったよ! あれ?ところでBくんは?」
ガシャン、ガシャン、ガシャン ブルブルブルッ!!!
Aくん
「こらーーっ!!
太ったお腹のシェイプアップに装置の振動を利用するんじゃなーーいっ!!」
K係長
「............。」
本製品は、シーシーエスのテスティングルーム(実験室)で、
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