近赤外光、本当に活用できていますか?

(2020年12月)

最近、新たなSWIRイメージセンサーが開発され、この波長領域を活用した検査が、

脚光を浴びています。より身近に、新たな検査に活用できる可能性が広がっていますが、

高価な近赤外対応カメラを導入しても、それだけでは宝の持ち腐れとなってしまいます。

シーシーエスが提案する検査対象物の特性を考慮したライティングで

長年の課題を見事に解決する一例をご覧いただきましょう!

※  赤外線は、可視光の赤色より波長が長く、ヒトの目では見ることのできない光です。
   赤外線波長域は可視光域に近い方から、
   近赤外(780nm~2500nm)、中赤外(2500nm~4000nm)、遠赤外(4000nm以上)と分類されています。

登場人物

  • ライティングコンサルタント Aくん・・・数多くの難案件をライティング技術で解決に導く、期待のコンサルタント
  • 営業マン Bくん・・・若さと元気とやる気だけが取り柄のシーシーエスのムードメーカー的営業マン
  • K主任・・・シーシーエスの製品をよく使っていただいている薬品製造メーカーのお得意様

~今日は、長年困っておられる課題の相談があるということで、

 お客様がシーシーエスにご来社される予定です。

営業 Bくん

「なぁ、ちょっと聞いてくれよ!」

 

Aくん

「ん?どうしたんだ?

 お前が眉間にシワを寄せて寄ってくる時は、よっぽどの一大事か、

 思いきりくだらない話のどちらかだからな。」

 

営業 Bくん

「実はな、さっき昼休みにコンビニで肉まんを買ったら、店員さんが間違えて

 熱々のあんまんを渡すもんだから、頬張って思いっきり舌を火傷したぞ!!

 何であんまんってあんなに熱いんだ?」

 

Aくん

「うわ!どーでもいい相談の方だった!」

 

ピンポーン!!

 

K主任 

「こんにちは!」

 

Aくん

「あ、お客様がお見えになったぞ! 食べかけのあんまんは置いて、実験開始だっ!」

 

営業 Bくん

「K主任、いらっしゃいませー!!

 ホカホカの肉まんが食べたくなるくらい外は寒いですね!」

 

Aくん

(あ、まだ肉まんを引きずってる...)

 

K主任

「ほんと、ここ数日で更に寒くなってきたね~!

 こうも寒いと、僕は熱々のあんまんを思いっきり頬張りたくなるよ!」

 

営業 Bくん

「いや、あんまんはいけません!絶対口の中を火傷しますからっ!!」

 

Aくん

「ところで、K主任、今回は長年悩まれてる課題とお伺いしてますが、

 一体どんな検査をお考えなんですか?」

 

K主任

「実はね、困っているのはこのチューブ内の検査なんだ。」

 

営業 Bくん

「この白いチューブの中の何を見るんでしゅかね?」

 

K主任 

「じつはね、見たいのはこの透明な液体なんだ。液体の残存検査をしたいんだけど、

 これが透明だし、チューブも白いし、まったく見えなくてね。」

 

営業 Bくん

「白いチューブの中の液体でふか!それは穴を直接覗き込まない限りは難しいでふよ!」

 

Aくん

(あ、舌を火傷して、語尾が変になってる...。)

 

K主任 

「そうだよね~。

 社内で検証した際も、チューブが白く光るだけで、お手上げだったよ。」

 

Aくん

「液体は、どういった成分のものなんでしょう?」

 

K主任 

「あまり詳しくは言えないんだけど、蒸留水にある成分が溶け込んだ液体だよ。」

 

Aくん

「なるほど。では、一度この照明とこのカメラで試してみましょうか!

 ちょっとセッティングしますね。」

 

K主任

「待ってました!うまく中の液体が捉えられるといいんだけど。」

 

ゴソゴソ、ゴソゴソ...

 

Aくん

「はい!セッティング完了!!」

 

K主任 

「あれ?これってひょっとして、今話題の近赤外カメラかな?」

 

営業 Bくん

「おお、さすがK主任、よくご存じで!!お使いになられたことありますか?」

 

K主任 

「いや、実は気にはなっているんだけど、この近赤外カメラが何に効果があるのか

 イマイチわかっていなくて、まだ試したことがないんだよ。」

 

Aくん

「そうでしたか...。では一度その効果をご覧ください!!!」

 

K主任

「照明もこれ位の波長になると、まったく肉眼では見えないんだね。」

 

Aくん

「そうなんです!でもカメラはそんな光もしっかり捉えてくれていますよ。

 この波長を用いて、チューブを観察すると...。  はい!この通りですっ!!」

赤外カメラ撮像(波長領域 850nm、1450nmの比較)


850nm 撮像例(参考)


1450 nm 撮像(Aくんのご提案照明)

K主任

「な、なんだ!この画像は!!

 チューブが透過して、液体の姿は真っ黒になって確認できてるっ!!!」

 

Aくん

「はい。これが近赤外光を最適化したライティングになります。」

 

K主任

「すごい!赤外の領域になると、こんなにも見え方が変わるもなんだなー。」

 

Aくん

「実は今回照明に使用しているのは、1450nmという波長領域で樹脂の透過にも有効なんですが、

 この波長領域だと水分が光を吸収するという特性を持つんですよ。」

 

K主任

「だからこんなにもチューブ内の液体が黒く見えるのか!」

 

Aくん

「はい。今回は1450nmの波長でご提案いたしましたが、

 同じく水分の可視化に特性を持つ1550nm、1650nmの波長も含み、

 1050~1650nmの6種類の波長で発光する製品をご用意しています!

 しかも、赤外カメラ検査用に開発した従来品比最大3.4倍※の高出力な近赤外LED照明ですので、

 光量面も安心してお使いいただけます。」

※従来品LDL-74X27IR105-24とLDL2-74X30IR105の比較において

K主任

「すごい!波長も出力も今回の検査にピッタリだよ!」

 

Aくん

「まあ、とは言いましても、赤外の波長領域は光量変化の影響を大きく受けるので、

 長い波長を活用する場合はその辺も工夫しながらお使いいただく必要はありますが、

 今回のワークのように、この組み合わせで無いと検査出来ないものには導入する価値ありですよ。」

 

K主任

「すばらしい!!

 まさか来社して小一時間で長年の課題が解決できるとは思ってもみなかったよ!!」

 

営業 Bくん

「よし!これだ!この近赤外光検査システムをコンビニに導入してもらって、

 肉まんとあんまんの選び間違いをゼロにしてもらうぞーーーーっ!!」

 

Aくん

「設備費用で、肉まん1個の値段がステーキくらいになるわー!!」


おわり

■IRシリーズ 1000nm以上タイプ情報

本製品は、シーシーエスのテスティングルーム(実験室)で、

ライティングコンサルタントにご相談いただきながらお試しいただくことが可能です。

 

是非、下記フォームより、お問い合わせください。

■お問い合わせ

フォームが表示されるまでしばらくお待ち下さい。

恐れ入りますが、しばらくお待ちいただいてもフォームが表示されない場合は、こちらまでお問い合わせください。