なぜラインセンサでその欠点は見えないのか?

(2020年10月)

ラインセンサカメラを用いて検査しようとする際、多くの人が直面する問題があります。

線状のキズなど、方向性を持つ欠陥を検査する場合に、うまく検出出来ないという問題です。

実はこれにはラインセンサカメラ特有の問題が潜んでいたのです!

さあ、いつもの名コンビはこの謎を解明することが出来るのでしょうか?

登場人物

  • ライティングコンサルタント Aくん・・・数多くの難案件をライティング技術で解決に導く、期待のコンサルタント
  • 営業マン Bくん・・・若さと元気とやる気だけが取り柄のシーシーエスのムードメーカー的営業マン
  • N係長・・・布製品を広く扱う製造メーカーで設備改善に取り組む担当者

今日は、現状のライン装置で検査がうまくいってない相談で、お客様がご来社される予定です

営業 Bくん

「あれ~、おかしいなぁ~??」

 

Aくん

「ん?どうした? 床に這いつくばって、何か面白いものでも発見したのか?」

 

営業 Bくん

「いやいや、レンズの横についてる固定ネジを床に落っことしちゃってな。」

Aくん

「うわ!そのサイズをカーペットの上に落としちゃったら、見つけるのは至難の業だぞ!!」

 

営業 Bくん

「こうやって思いっきり横から見たら立体的に見えてこないかなぁ?」

 

Aくん

「こらこら、そんなところに寝ころんでたら、お前が邪魔だぞっ!」

 

 

ピンポーン...。

 

 

Aくん

「あ! お客様がいらっしゃったぞ!!」

 

営業 Bくん

「N係長、お待ちしておりました!さあさあ、こちらのライン実験室へどうぞ!!」

ラインセンサ用テスティングルーム


N係長

「いや~、今日は急なお願いだったけど、実験室を用意してくれてありがとう!!」

 

営業 Bくん

「ほんと、ラッキーでしたよ!ライン実験室は、連日大人気で埋まってることが多いんですが、

 たまたま先約の予定が延びて、空きが出たところでした!」

 

Aくん

「そういえば、先日もライン照明のデモ機を検証いただいたそうですが、結果どうでした?」

 

N係長

「実はね、今日相談したかったのは、その件なんだよ!

 照明を借りて、この布状のシートに発生する成形上のシワを検査してみたんだけど、

 あるシワは良く見えるのに、別のシワは見えないということが発生しているんだ。」

 

営業 Bくん

「これ、結構微妙なシワですねー!」

 

Aくん

「こちらに付いているシワで、現状見れないものってどれですか?」

 

N係長

「このシワとこのシワだよ。後は思っていた以上によく見えたから喜んでいるんだけどね。」

 

Aくん

「なるほど、謎はすべて解けました!」

 

N係長

「おお!早いっ!!」

 

営業 Bくん

「シーシーエスが誇る、名探偵ですから!」

 

Aくん

「ワークはこの向きで搬送されていますよね?」

 

N係長

「その通りだけど、何でそんなことまでわかったの??」

 

営業 Bくん

「シーシーエスが誇る、名探偵コナンですから!」

 

Aくん

「種明かしをしますと、シワの発生している方向が関係しているんです。」

 

N係長

「あ!確かに、見えなかったシワは両方同じ方向に発生している!!」

 

Aくん

「そうです。そしてその方向はラインの送り方向と同じなんです。

 今回の布検査もラインカメラを用いてそれなりの幅を観察するために、

 照明も横長のものを使用して、浅い角度で光を照射していましたよね?」

 

N係長

「よくわかったね~。幅が1メートルほどあるので、それをカバーするために

 ライン照明LNSP2シリーズを借りて評価したんだ。ほんと何でもお見通しだね!」

 

営業 Bくん

「シーシーエスが誇る、おしり探偵ですから!」

 

Aくん

「誰がおしりだっ!!

 話を戻して、実はここにラインセンサカメラの落とし穴があるんです。」

 

N係長

「え?どういうこと??」

 

Aくん

「ラインセンサカメラはイメージセンサが横1列で構成されているので、

 一見、長いライン照明があれば検査できるように思えます。」

 

N係長

「まさに、そう思って検証したんだけどね。」

 

Aくん

「でも、見たい欠点、特にラインの搬送方向に沿った方向に生じるものは、

 ちゃんと横から光を当ててあげないといけないんですよ。」

 

N係長

「なるほど~。

 でも、ワークの横幅が小さいものならそれもできそうだけど、幅が広かったら出来ないよね?」

 

Aくん

「一度この照明を使ってみてみましょう!」

 

N係長

「この照明は一体なんだ!?」

 

営業 Bくん

「でた!この照明はラインセンサ用斜光照明LNDGシリーズ!!!」

 

Aくん

「こちらは一見よくあるライン照明のように見えますが、

 光が斜めに照射される構造で搬送方向の凹凸変化を影として現すことが出来るんです。」

 まあ、百聞は一見にしかず。どうぞご覧ください!」

N係長

「おおおおーっ!!見える!見えるねー!

 これまで見えなかった縦方向のシワが見える!!」

 

Aくん

「横方向のシワは先に検討いただいたLNSP2シリーズで、

 縦方向のシワはこちらのLNDGシリーズを併用すれば、どの方向のシワも網羅できます!」

 

営業 Bくん

「ちなみに長さは3メートルまで製作可能です!!」

 

N係長

「いや~、こりゃ驚いた! さっそくデモ機をお借りして、社内でも検討するよ!」

 

Aくん

「今回のLNDGシリーズは布製品や紙製品などの反射率の低いワークに有効ですが

 逆にフィルムやガラスなどの反射率の高いワークに有効な両側斜光照明LNISシリーズも

 ラインアップしております。」

 

N係長

「エリアセンサカメラに適した照明だけでなく

 ラインセンサカメラ用の照明もここまで充実しているとは思わなかったよ!

 あれ?ところでBくんは?」

 

営業 Bくん

「おかしいなぁ~。

 この照明を使えば一発で見つかると思ったんだけどなぁ~。」

 

Aくん

「わぁ、こら!

 斜光照明を落っことしたネジの捜索に使うんじゃなーーーーい!!!!!」


おわり

■ラインセンサ用 斜光照明 LNDGシリーズ情報

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また、国内に13拠点あるテスティングルーム(実験室)で、
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