営業 Ｂくん

「うーん、これはまいった！！」

 

Ａくん

「なんだなんだ、めずらしく実験室にこもって、悩んでるフリなんかして？」

 

営業 Ｂくん

「フリって、なんだ！フリって。。。今回は本気で悩んでるんだ。。。」

 

Ａくん

「先に言っとくけど、合コン人数集まらないから参加してくれ♪　は、無理だぞ。」

 

営業 Ｂくん

「えぇぇぇ！無しなのか！？　無しなのか？？？

　って、違う違う、そんなことを悩んでるんじゃないんだって！」

 

Ａくん

「もっと深刻な話か？」

 

営業 Ｂくん

「そうなんだ。。。現状ではどうしようもないから、この際、一線を越えてしまおうかと思ってるんだ。」

 

Ａくん

「なんてことを！お前、本気か！？

　ちょ、ちょっと待て！　前からあれほど人妻には手を出すなと言ってただろっ！！！」

 

営業 Ｂくん

「ちがーーーーーーう！！！

　そういう一線を言ってるんじゃなくて、このワーク、可視光では検査できそうにないし、

　赤外に手を出そうかどうかって話だ！！」

 

Ａくん

「なんと、お前がそんなまともな話で悩んでいるとは！

　そんなめずらしいことしたら、外は土砂降りになるんじゃないか？」

 

営業 Ｂくん

「馬鹿言うなよ！　たまには俺だって真面目に考えることくらいあるわっ！」

 

Ａくん

「まあいいや、そういうことなら、ちょっとワークサンプルを見せてくれ。」

 

営業 Ｂくん

「待ってました！今回はこの製パン用の折り込みシートの検査なんだ。」

 

Ａくん

「おお、バターの他にチョコとかホワイトとかもあるじゃないか！」

 

営業 Ｂくん

「そうなんだよ。困ったことに濃い色のシートもあれば、真っ白なシートまである。

　このシートの上にダンボールのような紙片が異物として付着することがあるらしくて

　それを検出したいんだけど…。」

 

Ａくん

「確かに可視光の波長帯域だと、チョコとホワイトのシートは濃淡差がありすぎて難しいな。」

 

営業 Ｂくん

「しかも、付着異物とこのキャラメル味のシートは色もほとんど差がないと来たもんだ。」

 

Ａくん

「これは確かに、お前が言うように赤外の出番かもしれないな。」

 

営業 Ｂくん

「赤外で各サンプルの濃淡差がなくなって画面上で明るく観察できればいいんだけど。」

 

Ａくん

「それだど、シート間のバラツキは抑えられるかもしれないけど、異物との差が取れないぞ。」

 

営業 Ｂくん

「がーーーん。

　困ったな。。。　赤外でもダメだとなれば、もう八方塞がりだ！」

 

Ａくん

「いやいや、あきらめるのはまだ早いぞ。白くしてダメなら、黒くするまでだ。」

 

営業 Ｂくん

「いやいや、シートにホワイトがある以上、それはしんどいでしょ。」

 

Ａくん

「いやいや、赤外の領域に、水分の吸収帯があるので、ピンポイントでその波長を使えば…。

　ほらっ！！」

 

営業 Ｂくん

「いやいや、いや～、まいった！」

 

Ａくん

「そこ、いやいやはいらないけど。。。」

 

営業 Ｂくん

「ほんとに水分を含むシートが真っ黒になって、水分の少ない異物だけが光ってるじゃないかっ！！

　すごいな！赤外。目で見ている状態からは想像もつかないような画像だな！」

Ａくん

「照射波長を最適化するだけじゃなく、観察するカメラも専用の赤外カメラを使用して、

　赤外波長に最適化された特殊レンズを用いているからこそ、実現できる特別な画像だ。」

 

営業 Ｂくん

「これだったら、画像処理についても複雑な前処理無しでできそうだな！

　ありがとう、助かったよ！」

 

Ａくん

「まだまだ我々のところでも、この赤外カメラの対応アプリケーションの可能性を探っているところ

　なので、お客様にもいろんな検査の可能性を試しにどんどん活用していただきたいね。」

 

営業 Ｂくん

「よ～し、赤外で水分を黒くできるんだったら、

　このみずみずしい俺の顔を赤外ドーム照明を使って顔黒にするデモで、お客様の心を鷲掴みだ！」

 

Ａくん

「史上最強に気持ち悪いわっ！！！！」